トラベルルール
別名: Travel Rule · FATFトラベルルール
定義
トラベルルールとは、暗号資産を取引所間などで送るときに、送金人と受取人の氏名などの情報を事業者同士で共有することを求める国際的なルールです。
トラベルルールの仕組み
トラベルルールは、FATF(金融活動作業部会)の勧告16にもとづくもので、もともと銀行送金に適用されていた考え方を暗号資産にも広げたものです。FATFのガイダンスでは1,000ドルまたは1,000ユーロ相当がひとつの目安とされていますが、EUでは2024年12月30日から金額にかかわらず適用されるなど、国によって基準が異なります。日本でも2023年から導入されています。
実際の手続きとしては、取引所から出金するときに「送金先の取引所名」「受取人の氏名」「自分の口座への送金かどうか」などを入力するよう求められます。入金側でも、どこから送られてきたかの確認を求められることがあります。
やっかいなのは、取引所ごとに使っている情報共有の仕組みが違い、相手先に対応していないと送金できない場合があることです。送金前に、送り先の取引所が対応しているか、個人のウォレット宛てならどんな申告が必要かを確認しておきましょう。
具体例
あなたが国内の取引所Aから海外の取引所Bへ、1,500 USDTを送りたいとします。取引所Aの出金画面で、送金先として取引所Bを選び、受取人の氏名と居住国を入力する必要があります。もし取引所Aと取引所Bが同じ情報共有の仕組みに対応していなければ、出金そのものが受け付けられないことがあります。その場合は、いったん自分の個人ウォレットに出金し、本人のウォレットであることを申告してから取引所Bへ送る、という手順になることがあります。
よくある失敗
- 受取人の氏名を取引所に登録されている表記と違う形で入力し、送金が差し戻される。
- 送金先の取引所が対応しているか確認せずに出金しようとし、手続きの途中で止まる。
- 自分の別口座への送金でも申告が必要なことを知らず、入金が保留される。
学んで試す
よくある質問
トラベルルールは個人ウォレットへの送金にも適用されますか?
国や取引所によって扱いが異なりますが、送金先が本人のウォレットかどうか、相手の名前などの申告を求められることが多いです。
トラベルルールで送金できない場合はどうすればよいですか?
送金元と送金先の取引所が対応している情報共有の仕組みを確認し、対応していなければ個人ウォレットを経由する方法などを各取引所の案内に沿って検討します。