規制と KYC

VASP(暗号資産サービス提供者)

別名: 暗号資産交換業者 · 仮想資産サービス提供者 · CASP

定義

VASPとは、暗号資産の交換、送金、保管などのサービスを業として提供する事業者を指すFATFの用語で、取引所やカストディ業者などが該当します。

VASPの仕組み

VASPはVirtual Asset Service Providerの略で、各国の規制当局はこの考え方をもとに、どの事業者を登録や免許の対象にするかを決めています。日本では金融庁に登録した「暗号資産交換業者」が、EUではMiCAのもとで認可された「CASP(暗号資産サービス提供者)」が、それぞれこれに近い位置づけです。

VASPとして登録・認可を受けた事業者は、本人確認(KYC)、マネーロンダリング対策、トラベルルール、顧客資産の分別管理などの義務を負います。要件は国ごとに異なり、ある国で登録されていても、別の国の居住者に対してサービスを提供できるとは限りません。

利用者にとっては、取引所が自分の住む国で登録や認可を受けているかを確認することが、トラブル時の保護や手続きの面で大きな違いになります。登録番号や当局の公開リストで確認できるのが一般的です。

具体例

あなたが日本に住んでいて、取引所Aと取引所Bを比べているとします。取引所Aは金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に載っており、取引所Bは海外の別の国でだけ登録されています。取引所Aでは顧客資産の分別管理や国内法にもとづく手続きが適用されます。一方、取引所Bに100,000円分の資産を預けてトラブルが起きた場合、日本の制度の保護は受けられず、相手国の制度や取引所の規約に従うことになります。どちらを使うかは、こうした違いを理解したうえで判断する必要があります。

よくある失敗

  • どこかの国で登録されていれば、自分の国でも同じように保護されると考える。
  • 取引所のサイトに書かれた「ライセンス取得」という表示だけを信じ、当局の公開リストで確認しない。
  • 登録の範囲が現物取引だけなのか、先物なども含むのかを確認しない。

学んで試す

よくある質問

日本で登録されている暗号資産交換業者はどう確認できますか?

金融庁が公開している暗号資産交換業者の登録一覧で確認できます。取引所の名称だけでなく、運営会社名も照らし合わせると確実です。

VASPとCASPの違いは何ですか?

VASPはFATFが使う国際的な用語で、CASPはEUのMiCAで使われる用語です。指している範囲はおおむね近いですが、具体的な定義は制度ごとに異なります。