先物・証拠金

資金調達率アービトラージ(FRアービトラージ)

別名: FRアービトラージ · ファンディングレートアービトラージ · FR裁定 · キャッシュ・アンド・キャリー

定義

資金調達率アービトラージとは、現物を買うと同時に同じ数量の無期限先物をショートし、価格変動の影響を打ち消しながら資金調達率の受け取りを狙う取引です。

資金調達率アービトラージの仕組み

資金調達率がプラスのとき、無期限先物のショートはロングから定期的に支払いを受け取ります。ただしショートだけを持つと価格上昇で損をするため、同じ数量の現物を買っておきます。こうすると価格が上下しても現物と先物の損益がほぼ相殺され、手元には資金調達率の受け取りが残ります。これをデルタニュートラルと呼びます。

収益は資金調達率次第で、相場の状況によって大きく変わり、マイナスに転じればショート側が支払う側になります。売買手数料、現物と先物の価格差の変動、先物口座の証拠金不足による清算などのリスクもあります。急騰時にショートの証拠金が足りなくなると、現物が無事でもショートだけ清算され、ヘッジが崩れます。

取引所によっては、この取引を自動で行う商品を提供しています。資金調達率の精算間隔は取引所や銘柄で8時間、4時間、1時間などと異なるため、比較するときは年率や1日あたりに換算してください。

具体例

BTCが60,000 USDTのとき、現物を1 BTC買い、無期限先物で1 BTCをショートしたとします。資金調達率が+0.01%で8時間ごとの精算なら、1回の受け取りは60,000×0.0001=6 USDT、1日18 USDT、30日で540 USDTです。現物と先物の往復手数料が合計約120 USDTかかれば、残りは約420 USDT、元本に対して約0.7%です。途中で資金調達率がマイナスになれば、受け取りは支払いに変わります。

よくある失敗

  • 資金調達率が今後も同じ水準で続くと考えて、利回りを年率換算で過大に見積もる。
  • 先物のショートに高いレバレッジをかけ、急騰時にショートだけが清算されてヘッジが崩れる。
  • 往復の手数料やスリッページを計算に入れず、短期間で出入りして利益が残らない。

学んで試す

よくある質問

資金調達率アービトラージはリスクがないのですか?

価格変動の影響は小さくなりますが、資金調達率のマイナス転換、先物の清算、取引所のリスク、手数料などのリスクがあります。

どれくらいの資金が必要ですか?

現物の購入資金に加えて、先物のショートの証拠金も必要です。清算を防ぐため、先物口座には余裕を持った証拠金を入れておくのが一般的です。