DeFi

MEV(最大抽出可能価値)

別名: 最大抽出可能価値 · MEV · Maximal Extractable Value · サンドイッチ攻撃

定義

MEV(最大抽出可能価値)とは、ブロックに入れる取引の順番を並べ替えたり、取引を差し込んだりすることで、ブロック生成者や専門のボットが得られる追加の利益のことです。

MEVの仕組み

ブロックチェーンの取引は、ブロックに取り込まれる前にメンプールと呼ばれる待機場所で公開されています。ボットはここを監視し、利益が出る取引を見つけると、その前後に自分の取引を差し込みます。

アービトラージや清算の実行のように、市場の効率化に役立つMEVもあります。一方で利用者に直接損をさせるのが、サンドイッチ攻撃です。あなたの買い注文の直前にボットが買って価格を上げ、あなたが高く買った直後に売り抜けます。

対策としては、スリッページ許容値を必要以上に大きくしないこと、取引をメンプールに公開せずに送るプライベート送信(MEV保護)に対応したRPCやウォレット機能を使うことなどがあります。大きな取引ほど狙われやすくなります。

具体例

あなたがDEXで20,000 USDCを使ってトークンを買い、スリッページ許容値を3%に設定したとします。ボットはこの取引をメンプールで見つけ、直前に買って価格を2.5%押し上げます。あなたの取引は許容範囲内なので約定しますが、約2.5%、およそ500 USDC分不利な価格で買うことになります。直後にボットが売り、その差額の多くを利益にします。許容値を0.5%にしていれば、取引は失敗して攻撃は成立しませんでした。

よくある失敗

  • 取引が失敗しないよう、スリッページ許容値を大きく設定し続けること。
  • 流動性の薄いプールで、大きな金額を一度に取引すること。
  • MEVはプロのトレーダーだけの問題で、少額の個人取引には関係ないと考えること。

学んで試す

よくある質問

サンドイッチ攻撃にあったかどうかはどう確認できますか?

ブロックエクスプローラーで自分の取引の前後を見て、同じアドレスが直前に買い、直後に売っていれば、サンドイッチ攻撃の可能性が高いです。

中央集権型の取引所でもMEVは起こりますか?

CEXの板取引はブロックチェーン上で処理されないため、ここで説明したオンチェーンのMEVは起こりません。ただし取引所内部の注文処理の公平性は、別の論点として存在します。