スリッページ
別名: Slippage
定義
スリッページとは、注文時に想定していた価格と実際に約定した価格との差のことで、主に成行注文や値動きの激しい局面で発生します。
スリッページの仕組み
成行注文は板に並んでいる注文を順番に消化するため、注文量が最良価格の数量を超えると、より不利な価格でも約定します。また、注文を出してから約定するまでの間に価格が動くことでも、スリッページは生じます。
スリッページが大きくなりやすいのは、板が薄い小型銘柄、取引の少ない時間帯、重要な発表直後の急変時です。分散型取引所(DEX)では、流動性プールの規模に対して取引額が大きいほど価格が不利になる「プライスインパクト」も加わります。
対策は、指値注文を使う、注文を分割する、流動性の高いペアを選ぶことです。DEXでは「スリッページ許容値」を設定でき、これを超えると取引は失敗します。許容値を大きくしすぎると、不利な価格で約定したり、サンドイッチ攻撃と呼ばれる手口の標的になったりするおそれがあります。
具体例
例えば、画面に表示されていたSOLの価格が150ドルで、成行で200 SOLを買ったところ、平均約定価格が151.2ドルだったとします。スリッページは1 SOLあたり1.2ドル、率にすると0.8%で、合計240ドルの追加コストです。注文を数回に分けて指値で出していれば、このコストを抑えられた可能性があります。
よくある失敗
- 板の薄い銘柄で、一度に大きな成行注文を出すこと。
- DEXのスリッページ許容値を必要以上に大きく設定すること。
- 重要な発表の直後に、価格を確認せず成行で売買すること。
学んで試す
よくある質問
スリッページが有利な方向に働くこともありますか?
あります。注文中に価格が有利な方向へ動けば、想定より良い価格で約定することもあり、これをポジティブスリッページと呼ぶことがあります。
DEXのスリッページ許容値はどれくらいに設定すべきですか?
銘柄の流動性によって異なります。主要ペアでは小さめで足りることが多く、流動性の低いトークンほど大きな値が必要になりますが、その分不利な約定のリスクも増えます。