先物・証拠金

ポートフォリオマージン

別名: ポートフォリオ証拠金 · PM · portfolio margin

定義

ポートフォリオマージンとは、口座内のすべてのポジションをまとめて評価し、互いに打ち消し合うリスクを考慮して必要な証拠金を計算する方式です。

ポートフォリオマージンの仕組み

通常の証拠金計算では、ポジションごとに必要証拠金を足し合わせます。ポートフォリオマージンでは、現物、先物、オプションをまとめて、価格が上下にいくつかのシナリオで動いたときに口座全体でどれだけ損失が出るかを試算し、その最大損失を基準に証拠金を決めます。

例えば、現物でBTCを持ちながら同量の先物ショートを持っていると、価格がどちらに動いても損益がほぼ相殺されます。ポートフォリオマージンでは、このようなヘッジ済みのポジションに必要な証拠金が大きく下がり、資金効率が上がります。反対に、一方向に偏ったポジションでは通常の方式と大きく変わらないか、むしろ厳しくなることもあります。

多くの取引所では、一定以上の資産額や取引経験を条件とする上級者向けのモードとして提供されています。計算方式やシナリオの幅、担保として認められる資産は取引所ごとに違います。資金効率が上がるぶん、実質的なレバレッジが高くなりやすい点に注意が必要です。

具体例

現物で2 BTC(BTC価格60,000 USDT、評価額120,000 USDT)を持ち、同時にBTC無期限先物で2 BTCのショートを持っているとします。通常の計算でショートに10%の証拠金が必要なら12,000 USDTです。ポートフォリオマージンで価格が±15%動くシナリオを試算すると、現物と先物の損益がほぼ打ち消し合うため、必要証拠金は資金調達率や価格差の変動分に相当する数千USDTまで下がることがあります。

よくある失敗

  • ポートフォリオマージンならどんなポジションでも証拠金が少なくて済むと誤解する。
  • ヘッジの片方だけを決済してしまい、必要証拠金が急に増えて清算に近づく。
  • 資金効率が上がった分だけポジションを増やし、実質的なレバレッジを高めすぎる。

学んで試す

よくある質問

ポートフォリオマージンは誰でも使えますか?

多くの取引所では、一定以上の資産額や取引条件を満たした利用者向けのモードです。対象や条件は取引所ごとに異なります。

クロスマージンとの違いは何ですか?

クロスマージンは証拠金を共有しますが、必要証拠金はポジションごとに計算します。ポートフォリオマージンは口座全体のリスクをまとめて評価し、ヘッジの効果を証拠金に反映します。