先物・証拠金

クロスマージン

別名: クロス · 全額証拠金 · cross margin · クロスモード

定義

クロスマージンとは、口座内の利用可能な証拠金をすべてのポジションで共有する方式で、清算を遠ざけやすい一方、損失が口座全体に及ぶ可能性があります。

クロスマージンの仕組み

クロスマージンでは、ポジションごとに証拠金を区切らず、先物口座の残高全体がすべてのポジションの担保になります。あるポジションに含み損が出ても、口座の残高や他のポジションの含み益で穴埋めされるため、分離マージンより清算されにくくなります。

ただしこれは、損失が大きくなったときに口座全体が巻き込まれることを意味します。1つのポジションが大きく逆行すると、他の健全なポジションの証拠金まで削られ、最悪の場合は口座の残高のほぼすべてが清算で失われます。清算の判定は個別のポジションではなく、口座全体の証拠金と維持証拠金の比率で行われます。

ヘッジのために反対方向のポジションを持つ場合や、複数のポジションを組み合わせて運用する場合に便利です。取引所によっては統合証拠金口座のように、現物残高も含めて担保として使える仕組みもあります。どの資産が担保として何割で評価されるかは取引所ごとに確認してください。

具体例

先物口座に4,000 USDTがあり、クロスマージンでETHのロング(維持証拠金150 USDT)とBTCのロング(維持証拠金250 USDT)を持っているとします。ETHが急落して含み損が2,500 USDTになっても、BTCに含み益が300 USDTあれば口座の証拠金は4,000−2,500+300=1,800 USDTで、維持証拠金の合計400 USDTを上回るため清算されません。しかし損失がさらに膨らんで残高が400 USDTを割れば、両方のポジションが清算対象になります。

よくある失敗

  • クロスマージンでは清算されないと思い込み、口座全体を失うリスクを見落とす。
  • 先物口座に余剰資金をすべて入れたまま、クロスマージンで高レバレッジの取引をする。
  • あるポジションの含み益が、別のポジションの損失の穴埋めに使われていることに気づかない。

学んで試す

よくある質問

クロスマージンのメリットは何ですか?

口座全体の証拠金を共有するため、一時的な逆行で清算されにくく、ヘッジや複数ポジションの運用がしやすい点です。

クロスマージンで清算されるとどうなりますか?

口座全体の証拠金が維持証拠金を下回ると清算が始まり、場合によっては口座の残高の大部分を失います。先物口座に置く金額を限定しておくことが大切です。